|カリキュラム
基礎コース
Step2. 撮影のフットワークをひろげる
入門コースの次のステップ。撮影を繰り返しながら、モノや人を「観察する技術」をさらに深めていきます。また撮影・現像・プリントという写真作りのプロセスを知った上で、制作量を増やして技術の向上を目指します。
同時に歴史に残る写真家の作品にも触れながら、自己表現としての写真の世界へさらに踏み込んでいきます。
作品は下記に設定されたテーマに沿って、批評日までに各自撮影・プリントを進めておいてください。
01/
講義:情報を伝える写真と自己表現としての写真の違い
広告写真・報道写真・自己表現としての写真がどのように違うのか分類します。入門コース3ヶ月間の写真経験を経て、これからどのような写真に取り組むのか。写真作家の作品と新聞・雑誌などで使用される情報を伝えるための実用的な写真、絵葉書やカレンダーなどに使われる写真との違いを具体的に分析・解説していきます。
02/
撮影実習:「国立科学博物館」(上野公園内)
異形・奇形・質感など、今までの撮影経験をふまえて新しい発見に取り組みます。
また暗い館内での撮影にあわせ、ISO1600の高感度撮影(フィルムは増感現像含む)を行います。
【デジタル】RAW形式・ISO1600・モノクロモード
【フィルム】モノクロフィルム4本程度(ISO400→ISO1600に増感)
03/
プリント実習:コントラストの調整 ①
【デジタル】トーンカーブを使用したコントラスト調整 ①、ノイズ軽減と粒子など
【フィルム】多階調印画紙を使用したコントラスト調整 ①(オリエンタル VC-PR3など)
04/
プリント実習:コントラストの調整 ②
【デジタル】トーンカーブを使用したコントラスト調整 ②、基本補正との違いと使い分け
【フィルム】多階調印画紙を使用したコントラスト調整 ②、スポッティングなど
05/
批評:「国立科学博物館」
様々な生物の形態、皮膚感、骨格の観察など
自然光と人工光源の違い、増感現像と粒子、ノイズ軽減など
写真の歴史 ① エドワード・ウェストン、スティーグリッツ、アッジェ、マン・レイ、野島康三
06/07
撮影実習:「海へ」
自然界が作り出す形態や質感にはどのようなものがあるか、再度発見を試みる
人物撮影時の光や背景の選択
08/
プリント実習:実践的なプリントテクニックについて
【デジタル】テクスチャと明瞭度、シャープと粒子、白黒ミックスなど
【フィルム】マルチグレードフィルターを使用したプリント実習
09/
批評:「海へ」
形態と質感の再現、立体感と空間性について、背景との分離、光の方向性など
他者を撮影することがなぜ撮影者の表現として成立するのか
写真の歴史 ② アウグスト・ザンダー、ダイアン・アーバス
10/
合同批評会:「自由作品」
「友人・知人など」の他、授業で撮影したもの